カリキュラムと授業の特徴

本学では、栄養士に求められる知識技能態度の3領域それぞれについて、卒業時における学生の到達目標を設定しています。

講義」、「実験」、「実習 」のほか、少人数制の「基礎演習」・「 ゼミナール」、さらに学外における実習や見識の拡大をねらいとする各種「教養講座」など多彩な学習形態を取り入れたカリキュラムにより、系統的かつきめの細かい教育を目指しています。

科目には必修科目と選択科目があります。必修科目は卒業するために必ず取得しなければならない科目であり、選択科目は各自の目的と興味に基づいて履修する科目です。また、必修科目と選択科目の中には、栄養士資格を取得するために必要な科目(栄養士資格必修科目)も配置しています。

卒業に必要な最低単位数
栄養学科を卒業するためには、

「基礎教育科目」10単位以上、
「専門教育科目」52単位以上、
合わせて62単位以上を修得する必要があります。
(単位数は科目によって異なります)

基礎教育科目

必修科目 3単位

選択科目 7単位

専門教育科目

必修科目 24単位

選択科目 28単位

卒業単位数

62単位

 

 

カリキュラムの特徴

多彩な実験・実習・演習

栄養士として経験が必要な実験・実習・演習を豊富にカリキュラムに取り入れており、高度な技能を体得できます。また、学んだことを体験的に深めることにより、理解をより確かなものへと導きます。実験経験や調理経験のない人でもスムーズに実技が身につけられるように、導入として基礎実験や基礎調理学実習を開講しているほか、献立作成能力を高める演習なども充実しています。

 

特色ある基礎演習・ゼミナール

カリキュラムの特徴の一つに「基礎演習」と「ゼミナール」という演習科目があります。これらの演習は、担当教員によるマンツーマンに近いきめ細かい指導のもとで、学生が自ら課題を発見し、解決する能力を身につけていくことをねらいとしています。年度末には「ゼミナール研究発表会」を開催して、全学生の前で研究成果を発表する機会を設けています。

 

校外実習の充実

給食運営の技能をより確実にするため、2年生の夏休みを利用して校外の給食施設で実習を行います。必修で2週間、さらに選択で1週間の校外実習をとおして複数の現場を体験することにより、知識の確認とともにより実践的な技能を磨くことができます。このほか、1年生の春休みには課外にインターンシップ(職場体験ボランティア)を開設し、栄養士に求められるコミュニケーション能力の育成を図っています。

 

情報処理能力の向上

栄養情報処理演習や給食運営関連科目では、現場の栄養士業務で求められるパソコンを用いた栄養価計算や給食運営実務ソフトの活用法、データの統計解析手法などを習得します。また、情報処理演習では、栄養士の実務に必須であるWordやExcel、Power-pointの活用法を習得し、文書管理、表計算、プレゼンテーションの能力を磨きます。

 

授業紹介

  担当/ 廣田 由利

各ライフステージにおける生理、特徴に基づき適正な食生活を行うための食事量、栄養摂取量を理解します。さらに、献立作成上の留意点に配慮した調理技術、チームワークと協調性・スピーディな作業感覚を身につけます。

授業テーマ(一例)
◎中学・高校生の貧血対応食
◎生活習慣病高血圧対応食
◎乳児栄養・授乳・調乳操作 など


 担当/ 細川 敬三

食品学総論で学んだ基礎知識を実験によって検証、考察します。食品の理化学的特性を分析する基礎的な技能を身につけながら、将来必要となるビジネススキル、グループワークからのコミュニケーションスキルを高めていきます。

授業テーマ(一例)
◎食酢、レモン果汁、牛乳に含まれる有機酸の定量
◎植物色素(アントシアニン、葉緑素)の色調変化
◎パイナップルに含まれるタンパク質の分解酵素 など


  担当/ 田中 景子

調理における基礎的知識・基本技術、調理器具の使用方法や衛生管理を実践的に習得します。栄養学や食品学、調理学、調理科学などの理論に基づき、調理のコツを科学的に理解する共に、基礎包丁技術も身につけます。

授業テーマ(一例)
◎和風だしのとり方(かつお節・昆布・煮干し)
◎ハンバーグステーキにおける副材料の役割
◎魚の下処理の方法、ムニエルのコツ など


  担当/ 工藤 友子

健康や嗜好に留意して献立を作成し、演習・実習で知識・技能の経験を重ねることで栄養士に必要な行動力や責任感、態度を身につけます。実習を通して意欲や達成感を持たせるよう支援し、他科目と関連しながら知識を深めていきます。

授業テーマ(一例)
◎献立計画・調理法・発注表の作成
◎作業工程表等の作成、調理機器の選択
◎大量調理実習・演習 など


 担当/ 千田 茉登佳

傷病者の病態や栄養状態の特徴に基づいた適切な栄養・食事管理の実践能力を身につけます。病院での実務経験(管理栄養士)を生かし、栄養食事療法の実際や症例などを紹介しながら進めていきます。

授業テーマ(一例)
◎流動食、軟食の調理
◎糖尿病の食事管理、調理
◎摂食・嚥下調整食の調理 など


 担当/ 川合 清洋

食べ物の衛生面、安全性が確保されているかを見極める能力を養います。また、食材・食品が製造、加工、販売、調理、保存を経て、消費者が摂取するまでの全ての段階で、どのような対策を講ずればよいかを理解します。

授業テーマ(一例)
◎食中毒
◎ウイルス性食中毒
◎食品添加物
◎食品の媒介による感染症・寄生虫症 など


   担当/ 佐藤 実

生(命)体をつくる有機(化合)物は栄養素でもあります。有機物は生体物質や石油物質、人工合成物質などに存在しますが、当授業では生体の有機物質について、栄養学の観点から化学的に種類、構造、はたらきを学んでいきます。

授業テーマ(一例)
◎糖質の種類、構造、はたらき
◎タンパク質やアミノ酸の種類、構造、はたらき
◎脂質の種類、構造、はたらき など

 



カリキュラムマップ・カリキュラムツリー

カリキュラムマップ

授業科目と本学の教育目的のほか、教育目標である「卒業認定・学位授与の方針」(ディプロマ・ポリシー)との関係を示した表のことです。各科目が、卒業までに身につけるべき能力のどの項目と関連するのかを示しています。自身の能力をさらに成長させることや学修成果の達成度を確認することにも活用することができます。

 
 

カリキュラムツリー

関連する科目を線で結びつけたり、学修の順序を示すなど、授業科目間の系統性を図で段階的に示したものです。カリキュラムの全体像を確認しながら履修計画を立てる指針とすることや、学修をするにあたり科目間の関連性や学修分野の体系を捉えることで、主体的に学んでいくためのツールとして活用することができます。

 
 

 

文章表現法

● 心理学

● 法学

食と文化

 発酵と麹

● 化学

● 有機化学

● 生物学

● 英語A

●キャリアサポートI

● キャリアサポートII

●基礎数理

● コーヒー学I

● コーヒー学II

● 基礎演習I

● 基礎演習II

[社会生活と健康]

● 公衆衛生学

● 社会福祉概論

[人体の構造と機能]

● 解剖生理学I

 解剖生理学II

● 生理学実験

● 生化学

● 病態生理学

運動生理学

[食品と衛生]

食品学総論

● 食品学各論

● 食品学実験I

● 食品学実験II

● 食品衛生学

● 食品衛生学実験

 

[栄養と健康]

● 栄養学

● 栄養学実験

● 応用栄養学I

● 応用栄養学II

● 応用栄養学実習

● スポーツ栄養学

● 臨床栄養学I

● 臨床栄養学II

● 臨床栄養学演習

● 臨床栄養学実習

[栄養の指導]

● 栄養指導論I

● 栄養指導論II

● 栄養指導実習

● 栄養情報処理演習

● 公衆栄養学

[給食の運営]

● 調理学

 

● 基礎調理学実習

● 調理学実習I

● 調理学実習II

● 給食管理論

● 給食運営実習I

● 給食運営実習II

● 校外実習概論

● 給食運営校外実習I

● 給食運営校外実習II

[学科基礎科目]

● 栄養学入門

● 食糧経済

● 基礎実験

● 情報処理演習A

● 情報処理演習B

● ゼミナール
 (卒業試験を含む)

印は栄養士資格取得のための必修科目 印は選択科目