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横手市・増田町で「味噌づくり体験」

7月5日、横手市との連携プログラムの一環として、1年生8名が増田町にある「羽場こうじ店」を訪れ、味噌づくりを体験しました。

このプログラムは地域の発酵文化や地元食材の魅力にふれることを目的とした取り組みで、今回は米麹味噌の仕込みに挑戦しました。

使用したのは秋田県産の大豆「竜宝(りゅうほう)」。粒が大きく胚(はい)が白いのが特徴で、雑味が出にくく、味噌にすると豊かな風味に仕上がるとされている品種です。

大豆は水に浸したあと蒸して使用します。煮るのと異なり水分が出すぎないため、甘みやコクがしっかりと残ります。学生たちは一人一桶ずつ、約2kgの味噌を手作業で仕込みました。潰した大豆に塩と麹を加えてよく混ぜる工程は予想以上に力が必要で、声を掛け合いながら作業を進めました。

また、当日は麹づくりの現場も見学。蒸した米に麹菌を混ぜ、杉板の箱で菌糸を米の芯まで行き渡らせる繊細な工程に学生たちは見入っていました。伝統を支える職人の丁寧な手仕事を間近に感じる機会となりました。

さらに、横手市のFT(発酵技術)事業協同組合による「熟成味噌ディフェンシン」の取り組みについての紹介もありました。
この熟成味噌には体の自然免疫に関わる*ヒトβディフェンシン2の産生を助ける働きがあることが、研究で示されています。発酵食品が健康に与える新たな可能性にも触れる貴重な機会となりました。

今回の体験を通して学生たちは発酵文化の奥深さを体感しました。本学ではこれからも地域連携プログラムを通じて、実践力ある人材の育成をめざしてまいります。

ヒトβディフェンシン2:体内に備わる自然免疫成分の一種で、口腔・気管・消化器・皮膚などの粘膜に存在し、細菌やウイルスに対する抗菌作用を持つとされています。