カリキュラム
本学では、栄養士に求められる知識・技能・態度の3領域それぞれについて、卒業時における学生の到達目標を設定しています。
「講義」、「実験」、「実習 」のほか、少人数制の「基礎演習」・「 ゼミナール」、さらに学外における実習や見識の拡大をねらいとする各種「教養講座」など多彩な学習形態を取り入れたカリキュラムにより、系統的かつきめの細かい教育を目指しています。
科目には必修科目と選択科目があります。必修科目は卒業するために必ず取得しなければならない科目であり、選択科目は各自の目的と興味に基づいて履修する科目です。また、必修科目と選択科目の中には、栄養士資格を取得するために必要な科目(栄養士資格必修科目)も配置しています。
カリキュラムの特徴
多彩な実験・実習・演習
栄養士として経験が必要な実験・実習・演習を豊富にカリキュラムに取り入れており、高度な技能を体得できます。また、学んだことを体験的に深めることにより、理解をより確かなものへと導きます。実験経験や調理経験のない人でもスムーズに実技が身につけられるように、導入として基礎実験や基礎調理学実習を開講しているほか、献立作成能力を高める演習なども充実しています。
特色ある基礎演習・ゼミナール
カリキュラムの特徴の一つに「基礎演習」と「ゼミナール」という演習科目があります。これらの演習は、担当教員によるマンツーマンに近いきめ細かい指導のもとで、学生が自ら課題を発見し、解決する能力を身につけていくことをねらいとしています。年度末には「ゼミナール研究発表会」を開催して、全学生の前で研究成果を発表する機会を設けています。
校外実習の充実
給食運営の技能をより確実にするため、2年生の夏休みを利用して校外の給食施設で実習を行います。必修で2週間、さらに選択で1週間の校外実習をとおして複数の現場を体験することにより、知識の確認とともにより実践的な技能を磨くことができます。このほか、1年生の春休みには課外にインターンシップ(職場体験ボランティア)を開設し、栄養士に求められるコミュニケーション能力の育成を図っています。
情報処理能力の向上
栄養情報処理演習や給食運営関連科目では、現場の栄養士業務で求められるパソコンを用いた栄養価計算や給食運営実務ソフトの活用法、データの統計解析手法などを習得します。また、情報処理演習では、栄養士の実務に必須であるWordやExcel、Power-pointの活用法を習得し、文書管理、表計算、プレゼンテーションの能力を磨きます。
●印は栄養士資格取得のための必修科目 ●印は選択科目
卒業に必要な最低単位数 |
栄養学科を卒業するためには、
「基礎教育科目」10単位以上、 「専門教育科目」52単位以上、 合わせて62単位以上を修得する必要があります。 (単位数は科目によって異なります)
専門教育科目
必修科目 24単位
選択科目 28単位
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授業 ピックアップ

解剖学 担当/ 廣川 忠男
生体の基本単位は細胞であり、細胞の機能分化によって組織や器官、そして器官系が成り立っています。解剖学は人体を構成する体のつくりを細胞から器官レベルについて理解するもので、生命科学の基礎となる大切な領域です。
授業では、人体を消化器系や循環器系などの各系統に分け、それらを構成する各器官の形態と構造について解説し、基礎的な人体の構造について学びます。

栄養指導実習 担当/ 伊藤 千夏
栄養指導とは人々の食生活を、より望ましいものにするために支援することです。
この実習では、栄養指導論で学んだ理論を展開し、実際に栄養指導を行うために必要な方法を学びます。幼児や大学生、中高年者など栄養指導の対象者を具体的に設定して、対象者に合わせた栄養指導計画を立案。さらに教材・媒体を作成し、指導案に基づいて栄養指導を実施して指導の内容や効果などを評価するという、栄養指導の一連の流れを実習します。

給食運営実習I・II 担当/ 工藤 友子
栄養士の視点で、安全で質の高い食事を提供するために、給食管理論などで学んだ知識や方法、技術を生かして実践的に実習を行います。
喫食者の嗜好や栄養状態、活動状況などに留意して献立を作成し、「大量調理施設衛生管理マニュアル」に沿って食材の発注・検収、作業工程に合わせて調理、適時適温の美味しい食事の提供など、運営全般のスキルを身に付けるよう実習します。