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<横手市 × 秋田栄養短大 連携事業>伝統の「山内杜氏」から学ぶ日本酒の発酵文化
秋田栄養短期大学では、横手市との連携事業の一環として、古くから地域に伝わる酒造りの伝統を受け継ぐ「山内杜氏」をお招きし、1月9日に特別授業を実施しました。前回の味噌づくりに続く今回のテーマは「日本酒の発酵」。学生が直接質問しながら知見を広げる“座談会形式”で進行し、90分間にわたり濃密な学びの時間となりました。
冒頭では、横手市職員より「秋田の食文化を支える発酵を、現場の声から知る貴重な機会です。」との紹介があり、講師の照井俊男氏(阿櫻酒造株式会社)が登壇しました。

講師 照井俊男氏 (阿櫻酒造(株))
照井氏は、長年の経験をもとに「秋田の気候と水が酒造りに与える影響」「杜氏としての一年の過ごし方」など、学生の関心を引く話題を織り交ぜつつ、自己紹介をしてくださいました。
学生の質問から広がる“発酵”の世界
前回の味噌づくりで学んだ「麹」「発酵」「微生物の働き」を踏まえ、学生からは次々と質問が挙がりました。
Q1 日本酒づくりで最も大切にしていることは何ですか。
「温度管理ですね。麹菌や酵母は生き物なので、わずかな変化で味が変わります。毎日、酒と“会話”するような気持ちで向き合っています。」
Q2 麹づくりは味噌と日本酒でどう違うのですか。
「同じ“麹”でも目的が異なれば育て方も変わります。日本酒の場合は糖化力を高めるため、温度や湿度の調整がより繊細になります。」
Q3 若い世代に日本酒の魅力をどう伝えたいですか。
「二十歳になったら、まずは香りや味わいを楽しんでほしい。地域ごとに個性があるので、飲み比べると“発酵文化の奥深さ”が見えてきます。」
学生たちは、日本酒が地域の歴史や風土と深く結びついていることを改めて実感していました。
原料から学ぶ酒造りの奥深さ
講話では、教科書だけでは得られない実践的な知識にも触れました。
- 酒米の粒の大きさ
- 精米歩合による違い
- 麹の香りの変化
- 発酵タンクの温度管理
学生たちは酒米や麹の実物を確かめながら、香りの違いが大きいことや酒米が半分以上精米される点に驚いていました。
発酵文化を学ぶ意義
座談会終了後、学生からは、「発酵の奥深さを実感しました。味噌も日本酒も、微生物と人の知恵がつくる文化だと改めて感じました。」との感想が聞かれました。
照井氏からは、「若い皆さんが発酵文化に興味を持ってくれるのは本当に嬉しい。秋田の食文化をぜひ次の世代につないでほしい。」とのメッセージがあり、座談会は盛況のうちに終了しました。
おわりに
今回の特別授業は、地域の伝統文化と食に関する理解をつなぐ貴重な機会となりました。秋田栄養短期大学では、今後も横手市をはじめとする地域との連携を密にしながら、学生が現場で理解を深められる教育を推進していきます。
